補足解説②...水作りとは

2016.2.29

「こなれ水」と言う言葉を聞いた事は有りませんか?水の中に水以外の物質がより多くなれば、よりこなれた事になります。サラサラとした水が魚の体表面から進入し、ドロドロした体液を薄めようとする力を浸透圧と言います。淡水魚の場合は、薄められた分の水をオシッコ等で排出する作業により疲れてしまいます。その事が水温変化に次ぐ体調不良の大きな原因となります。人間でも「一番風呂(サラサラとした新湯)は良くない」と言います。水の中に水以外の物質がより多くなれば人間でも魚でも体表面から進入しようとする水を妨害してくれるので疲れずにすみます。これがよりこなれた水が良い理由です。よりこなれた水であれば多少の密飼いでも病気が発生し難くなります。しかし、こなれ水を作るのは名人芸のように難しい訳ではありません。エサのカスや排泄物でもよいのですが、これらは多すぎて腐り始めると別の意味で害になってしまいます。そこで、副作用の少ない物質として塩、粘土や麦飯石水溶液、プロテクトX(高分子ポリマー)などを使います。その他、水に入れるバクテリアの素や殺菌剤、殺虫剤等の薬品もこなれ水に繋がると言えます。自然の野池のアオコ(植物性プランクトン)も粘土と共にこなれ水にしているので重要です。その分、雨天などでアオコが枯れると水変わりして危険ですが..。「真水を二三日循環させると良い」と言うことを耳にします。やらないよりましですが、水温が外気温と同じになりチョット酸素が増えた程度で、塩等を入れた水には遠く及ばないと思います。長期間放置して自然に藻やアオコが発生すれば別ですが。簡単な「こなれ水」の作り方でお悩みの方、予算や環境条件によって色々と選択できますので、ご来店頂きご相談下さい。...輿水透

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